大分いのちの電話の歴史
1986年(昭和61年)7月19日に、全国で26番目、九州では5番目のセンターとして開局しました。それ以来、なかなか難しいのですが、年中無休の24時間体制で相談活動をなんとか続けています。今年の7月で38年目に突入しました。
2023年度大分いのちの電話の活動
1日当たりの相談件数の平均は、初年度の24.0件から年々増え続け、2005年までは50件前後にまで達しました。最近は相談員の減少に伴って相談件数も減少傾向にあり、2023年は24.1件でした。その中で「自殺にふれた電話」は、935件でした。これは全相談件数の10.6%にあたります。2023年度から性別項目を男性・女性・その他に変更しています。
2023年1年間(1月~12月)の受信状況は以下の通りです。
○相談件数……………………… 8,809件(男性51.8%・女性47.8%・その他0.4%)
○自殺にふれた相談件数……… 935件(男性47.2%・女性52.5%・その他0.3%)
○電話相談員実働数(年間平均)… 118名
相談内容としてもっとも多かったのは、男性では「人生についての悩み」、女性では「精神についての悩み」、その他では「男女についての悩み」でした。退職や離婚などを期に一人暮らしとなって社会や家族から切り離された孤独の訴えや、職場での人間関係から鬱など精神疾患に陥り、長い療養生活を余儀なくされて、見通しの立たない将来に対する絶望感、男性パートナー間のDVの相談、職場での同僚の眼に対する不安など、悩みは様々ですが、全体的に共通しているのは、悩みを分かち合えないがゆえに余計に深刻さ・苦しさが増している点です。また悩みは現在進行形ですが、その原因は直近の出来事ではなく、遠い過去にあることも多く、人間の心の繊細さを痛感させられます。
自殺志向の相談者は、他のことに心を向けるゆとりがなくなっている場合が多く、「死にたい」と思う一方で「苦しいけれど生きたい」という、相反する交錯した気持ちが伝わってきます。そうした思いを相談員が心に寄り添って聴かせていただくことで、少しずつ相談者にゆとりが生まれることを願っています。
また、厚生労働省の補助事業の一環として行っている自殺予防の「フリーダイヤル相談」(※)にも毎月参加しています。2023年1月から12月までのフリーダイヤルで受けた電話相談件数は517 件、うち自殺志向の件数は81件でした。
※「フリーダイヤル相談」について
2000年より厚生労働省の補助を受け、日本いのちの電話連盟が、自殺防止事業として2007年9月より、 毎月10日 の8時から翌11日8時までの24時間 実施しています。
また、「毎日のフリーダイヤル相談」(16:00~21:00)も実施しており、大分いのちの電話では、佐伯分室が新しく参加しています。
new 2023年度事業報告、2024年度事業計画はコチラをご覧ください。
過去の事業報告、事業計画(2022-23年度)はコチラをご覧ください。
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